ナムラブログ

古典占星術とか世相とかについて思ったまま書き綴る南村悠介の雑記ブログ

2020年1月に自作した「動く黄道模型」のYouTube動画を観直してみた。

またまた久しぶり(2か月半ぶり)の記事執筆です。

前回の記事で拙著『クリスチャン・アストロロジー第1部だけでも熟読してみませんか?』について書きました。
その中で、「せっかくアマゾンのページに本作の長い説明文を書いたのに『続きを読む』のところをクリックしないとその説明文が出て来ない…」と、少しばかり不満をこぼしました。

そのせいなのかどうかは不明ですが、それを書いた直後、また本を購入してくださる方が増えたように思います。

というか、発売開始以来、爆発的に話題になったわけでもないのに、1年以上「ほぼ一定」のペースでずっと売れ続けています。こういう現象って何だか不思議です。

ともあれ、ご購入いただいた占星術ファンの皆様、ありがとうございます。

 

 

我ながら「よく作ったもんだ」という感想

 

2~3日前のこと、たまたま今年(2020年)の1月に自主制作した2本のYouTube動画をもう一度観直してみました。

黄道の動きを模型を使って説明している動画で、自分で言うのもナンですが、おそらく世界初の試みだったと思うんですよね。

一応、下に動画を貼っておきます。

 

 これが1本目の動画で、基礎編(しかし十分難しい)

 

 これが2本目の動画で、大切なほう…

 

眠たくなるかもしれませんが、ちゃんと観ていただけると嬉しいです~、

もし、両方合わせて50分間も観てられねえよってのなら、1.5倍速くらいに速度を変えて観てください。
その場合はYouTube画面下にある歯車マーク→再生速度から調節できます。

 

  • 1本目は真南の空を見た時の黄道の動き。
  • 2本目は真東の空を見た時の黄道の動き。

 

特に2本目についてはロング・アセンションとショート・アセンションの説明をしっかりやっています。

これは

「12個のサインがアセンダントを通過する時間は等しくない、したがって出生チャートでのアセンダント上のサインが何になるかの確率は平等ではない」

ということを説明するために作ったものです。

自分としては2本目が「主」であって、1本目は準備動画です。

 

そうとう長く占星術をやっている人でも、いまだに12個のサインはいずれも2時間かけてアセンダントを通過すると思っている人がいるようです。
それが間違いだということがこの動画を観ていただければわかります。

 

ちなみに、たとえ赤道上であっても、12個のサインは決して2時間ごとにアセンダントを通過するわけではありません。

その理由は地軸が23.4度傾いているからです。

この23.4度という数字は「2、3、4」なので簡単に覚えられますね、という話は動画の中でしてあります。

 

2本の動画はいずれも25分前後あり、別に音楽が入っているわけでもなし、効果音があるわけでもないので、興味のない人には本当にツマラナイ動画かもしれせん。

で、どのくらいツマラナイかな?と思い、およそ10か月経った今、自分で確認するために観直してみたわけです。

 

…するとですね、自分で言うのもナンですが(二度目)、案外引き込まれるじゃないですか。
自分で説明しておきながら、「へえ~、そうなんだ~」と感心していたしだいです。

作った直後は録音した自分の声を聞くのも嫌だったので「二度と聞くまい、いや、削除しようか…」とまで思っていたのですが、時間をあけて今観てみると我ながらよくがんばったものだと思いました(自画自賛)。

 

 

サインが地平線を通過する角度の求め方

 

それで、今回はただ単に「10カ月前にこんな動画を作りました」ということを言うだけの記事ではないことをお断りしておきます。
もう1つ、書いておきたかったことがあったのに、すっかり忘れていたんです!!

 

「各サインが地平線を通過する瞬間の角度」についてです。

従来、多くの占星術家たちの説明によれば、

 

ロング・アセンションのサイン、
つまり「蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座」は
地平線をまっすぐ上に(?)上昇していく…

ショート・アセンションのサイン、
つまり「山羊座水瓶座魚座牡羊座、牡牛座、双子座」は
地平線を斜めに(?)上昇していく…

 

というものでした。

これについては上記2本目の動画で否定し、実は同じ角度で上っていきます、ということをお話しました。

 

では、同じ角度って「いったい何度?」って疑問が出て来ると思います。

それで、その回答をしますね。

 

その角度とは、

「90度 - その土地の緯度」

という角度で地平線を上昇します(たぶん…)。

 

ご存じの方は少ないと思いますが、サインというものはいずれも固有の曲線を描きながら地平線を横切るように上ります。

しかし、サインの中の任意の1点が地平線という線を横切る瞬間の角度というのは、おそらく上述の公式で示される通りでしょう。

 

東京だと北緯35度なので、「90度 - 35度」で55度の角度で12個のサインはいずれも地平線を上ります。

しかし繰り返しになりますが、サインは曲線を描きながら地平線を上っていくため、この角度を観察できるのは「サインの中の任意の1点が地平線を通過する一瞬」だけです。

 

こんなことを知って何の役にたつの?と思われるかもしれません。
でも、古典占星術の時代の占星術家たちはこんなことくらい全部わかった上で占断をやっていました。

つまり、天文学占星術がまだ未分化だったのです。

現代の占星術家は高性能のチャートソフトを使えるようになったのですが、こういった部分も覚えておくと、たとえば「アセンダント上のサインは2時間ごとに変わる」なんて話を簡単に信じたりしなくてすみ、その上で、じゃあ、どう考えればいいの?」というふうに、また「その次」に進めるというわけです。