ナムラブログ

古典占星術とか世相とかについて思ったまま書き綴る南村悠介の雑記ブログ

どうやってその人の気質を知るの?【シンプル編】

前回、予告したように、今回は気質の混じり合いについて書く予定でした。

ところがその前に書いておかないといけないことを思い出しました。

(予定通りの予定変更)

 

それは

「どうやってその人の気質を知るのか」

という問題です。

 

これには次の3ステップがあります。

①自分の気質を把握する。

②目の前にいる人の気質を把握する。

③目の前にいない人の気質を把握する。

 

 

まずは①、

自分の気質を知るには、まず気質論そのものをしっかりと勉強しなくてはなりません。

各気質の特徴をしっかりと理解できれば、自分の気質などすぐにわかるはずです。

 

次に②、

目の前にいる人の気質を把握するにはどうすればよいのでしょうか。

これはもう単純です。

ステップ①がちゃんとできていれば初対面の人でも会った瞬間に、遅くとも数分間話していれば判断できます。

 

最後の難関③、

目の前にいない人の気質を知りたい場合。

ここからが本題です。

占星術を使うとなると、基本、ホロスコープで判断することになります。

一応、私はCAの解説書を書いた手前、CAに準拠したことを書くことにします。

 

 

CAにおける気質の見方についてですが、私にはちょっと奇妙に思える点があります。

なぜなら第2部におけるリリーの気質についての認識と、第3部におけるそれとがどうも異質なもののように感じるからです。

 

つまり、出生図編の第3部においてはかなり複雑で面倒な方法が述べられています。

それに対し、ホラリー編の第2部で使用される方法はかなりシンプルです。

 

もしかすると「これは出生図とホラリーとの違いだ」とおっしゃる方もおられるでしょう。

でも、う~ん、どうなんでしょう。

ちょっと気になる、、、いや、実は前々からすごく気になっていたのですが、単刀直入に申しますと・・・

CA第3部って、本当にリリーが書いたものなのでしょうか?

 

第1部から第2部、第3部と読んでいくと、第3部まで来てどうも違和感を抱いてしまう。

何か違う。

でも、何が違うか、よくわからない。

 

文体が違うような気もするし、使用されている語彙に違いがあるようにも感じる。

あるいは論の進め方、文章のまとめ方、いや、それ以上に執筆姿勢みたいなものに違いがあるような・・・。

 

とにかく第1部、第2部と読んできて、しだいにリリーの個性に慣れてきた頃に、突然、違う人格が現れたような気がしたり。

でも、憶測に過ぎず、確信は持てない。

 

しかし考えてみると、なぜ、オリビアバークレーは第3部を完全無視したのだろう・・・とか、いろいろ疑問は尽きません。

 

そんなこともあって、私は第3部の細則についてはちょっと棚上げにしています。

そして気質の決定に関しては第2部のシンプルな方法を参考にしています。

 

 

でも、中には第3部を詳しく研究している方もおられるでしょう

そういう方を否定する気持ちはまったくありません。

それはそれで素晴らしい研究だと思います。

また、複雑なことを研究して、初めてシンプルな方法にたどり着けるのも事実です。

 

でも、とにかく今、てっとり早く四大気質を学んでみたい、という方もいらっしゃるでしょう。

なのに古典占星術の複雑なルールに挫折しそうだ・・・

という方は、ぜひ、これからご紹介するシンプルな方法を試してみてください。

 

これは私が考えた方法ではなく、リリーが第2部のホラリー編で実践している方法です。

これを出生図でも使ってしまおうというわけです。

 

 

では、どうするのか。

簡単です。

まず、第1ハウスのロードを確認してください。

つまり、アセンダント上にあるサインをドミサイルとする惑星を確認するのです。

 

ちょっと、ややこしい書き方をしてしまいました。

 

要するに、もしアセンダント上に牡羊座があるなら、牡羊座の(いわゆる)ルーラーは火星だよね、という話です。

 

ここで1つ確認。

「火、土、空気、水」の各エレメントと四大気質との関係性については、前回、ゲーテの気質表にも書きこんでおきました。

次のように。

 

火→ 胆汁質

土→ 憂鬱質

空気→多血質

水→ 粘液質

 

火星は上の4つのうちの「火」に相当します。

だからこのホロスコープの持ち主は胆汁質だ、ということになります。

 

ここで大切なのは

アセンダント牡羊座火星→火→胆汁質

という順番に見ていったことです。

 

中には途中の火星を抜かして

牡羊座だから火、だから胆汁質だっ」

と早トチリしてしまう人がいそうです。

これは間違いです!!

ここではたまたまサイン(牡羊座)も惑星(火星)も火でした。

でもサインと惑星とが違うエレメントの場合もあります。

 

 

そこでもう1つ例題。

もし、アセンダント上に魚座があった場合はどうでしょうか。

まず、失敗しがちなのは

魚座だから水、だから粘液質と考えること。

はい、間違いです!

サインで見るのではなく、そのルーラー、つまり惑星で見ます。

 

で、その惑星ですが、海王星ではありませんよ。

古典占星術ですから魚座木星です。

そして、木星は多血質です。

 

すなわち、

アセンダント魚座木星→空気→多血質

 

 

ついでに書いておくと、火星は火で、木星は空気だ・・・というやつ、つまり惑星のエレメントについてはCA第1部、第8章~第14章の各惑星についてのページに書かれています。

私の本で言えば中巻です。

 

 

こんなシンプルな方法で当たるのか?

と思われるでしょう。

 

うん、まあ、60~70%は当たるかな・・・。

(これは各種国家試験などの合格ラインと同じくらいです)

 

 

さて、この考え方の基本原理というのはこうです。

 

第1ハウスはその人の肉体面での特性(特に血色!)を表している。

人は外見を観ればほぼわかる。

なんてったって、と

「人は見た目が9割」だと言う人もいるくらいですから。

 

だから外見=中身ということで考えるなら、

第1ハウスのロードはその人の気質も表しているはずだ、

という考え方です。

 

でも、たまに外見と中身が正反対の人もいます。

その場合は自分の頭で考えましょう。

 

 

ともあれ、どうやって当てるかより、四大気質そのものを理解する方がずっと大切です。

次回こそ、いよいよ気質の混じり合いについて書く予定です。