古典占星術と心理学
以前、私は別の記事を中で
「古典占星術を使って人間心理を見通したい」
と書いたことがあります。
とはいえ別に現代占星術としての心理占星術に肩入れしているわけではありません。
私はそもそも現代占星術の一派としての心理占星術(と、いちいち限定しないといけないのも不便ですが)にさほど詳しいわけではありません。
でも、ちょっと聞きかじった範囲では、どうやらそれはユングの思想をベースにしているように思えます。
ところがユングの思想というのはものすごく幅が広い。
問題はその思想の「どこを拝借しているか」という点です。
私が感じるところ、おそらくそれはユングのオカルト的な部分ではないでしょうか。
オカルトっていうのは神秘的な魅力があって、人を惹きつけるものです。
でも、占いというものは(これはちょっと悪口っぽくなりますが)どちらか言えば目先の現世利益を得るために行うものです。
こうした占いの実用性からすると、ユングの宇宙は広大すぎて、占いの中に実践技法として落とし込むのは難しいような気がします。
それを無理にやろうとするから今の心理占星術のように哲学とオカルトとスピリチュアルを足して5か6で割ったようなファジーな理論になってしまうのではないかと思うのです。
私は子供の頃から人間の内面や性格というものにすごく興味があったので、大学では心理学を専攻しました。
今でも私の思考のベースにあるのは心理学で、特にユングが好きです。
中でも彼のタイプ論は私にとってのバイブルです。
私は最初、このユングのタイプ論を古典占星術の中で活かせないかと思ったのですが、そもそもベースとなる思想が別物なので非常に難しいことに気づきました。
そこでもっと素直に、「古典占星術をやるなら古典の中の心理学を使おう」というところに行き着いたのです。
それが四体液説です。
四体液説は今では血液型占いと同等の扱いを受け、非科学的だと考えられがちです。
でも、四体液説における「4つの気質」というものは今でもシュタイナー教育の中などで利用されていて、十分に利用価値のある考え方です。
また、そもそも四体液説を知らなければクリスチャン・アストロロジーはおろか、古典占星術、いや、西洋の古典世界そのものを理解することができません。
そこで私も自著の『クリスチャン・アストロロジー第1部だけでも熟読してみませんか?』の中巻で四体液説については特別解説として取りあげました。
入門編としてわかりやすく、しかも奥行きがわかるように解説していますので、ぜひ読んでいていただきたいと思います。
(kindle unlimitedでの出版なので、1か月間だけなら無料で読めます!)
次回は四大気質による性格判断について書くつもりです。